僕は発展途上技術者

Team Dashboard で、まちクエストのPVやユーザー数などの各データをリアルタイムに表示するようにしました

梅雨明けに向けて着々と開発している まちクエスト ですが、Team Dashboard で PV やユーザー数などの各データをリアルタイムに表示するようにしました。

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fjord が公開している

» 怖話 - Team Dashboard

にならいました、というか、真似です。

まちクエストはまだリリース前ですが、今から成長率と数字を意識する、という意気込みの現れです。

今読んでいる

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に「数字や成長率を意識しろ」と何度も出てきて、もろに影響を受けているとも言えますし、自社Webサービス作成者が集まってお互いの進捗を発表しあい、切磋琢磨するダッシュボーダーズの集まりのためでもあります。

これらのデータのうち、いま僕が最も意識しているのはクエスト数です。

» まちクエスト - スマホで謎解きにでかけよう!というWebサービスを開発しています

でも書いているように、とりあえずは 2,000,000 が目標です。

» まちクエスト - スマホで謎解きにでかけよう!



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まちクエスト - スマホで謎解きにでかけよう!というWebサービスを開発しています

» まちクエスト - スマホで謎解きにでかけよう!

というWebサービスを開発しています。



かつては、ひと月ワンサービス 開発するぞ!とか息巻いていましたが、その後、受託開発でない自分サービス、つくる社になってからは自社サービス、自社プロダクトとしてリリースしてきたのは、知育ゲームの「かなぶん」「Libron」、番外編として「マンホールマップ」と、いずれもブラウザの拡張機能や iOS アプリでした。

ひと月ワンサービス、とか言っていたのは 2007 年だったので、実に6年ぶりの自社ウェブサービスになります。

どんなサービス?




“スマホを持って謎解きにでかけよう!”がコンセプトのスマートフォン向けフィールドゲームです。

画面のレーダーを頼りに身近にある“クエスト”を探して歩き、その場所に設定された問題に挑戦してください。


皆さん「オリエンテーリング」をやったことはありますか?地図とコンパス片手に、いくつか設置されたポイントをまわってきてゴールするまでの所要時間を競うゲームです。普通は、広い公園や山野でおこなうものなのですが、ウェブサービスにすることで、日本中どこででも、いや世界中のどこででもおこなえるようにしてしまおう、というのが「まちクエスト」です。

何をめざすサービス?



もともと僕は Geocaching という宝探しゲームが好きでした。キャッシュと呼ばれる、中にはキーホルダーだったりコインといったちょっとしたお宝が入った小さな容器が、世界中のあちこちに隠されていて、それをサイト上に登録されたキャッシュの緯度経度やヒントを頼りに探し出すゲームです。「え、何言ってんの?」という感じですが、これが実際にやってみたら好きな人ははまるはず。キャッシュは、撤去されてしまっては困るので、一般人には見つからないよう街なかのベンチの裏だったり自動販売機の底にマグネットなどで取り付けられています。簡単には見つからないですが、その分見つけた時の喜びは大きい。

ただ、こう書いただけでも、このサービスの敷居がかなり高いことがわかるかと思います。探す側として参加するのもある程度マニアックですが、緯度経度やキャッシュのありかといった情報をサイト上に登録するなど一定のルールを守った上でキャッシュを設置する側として参加するのはさらにマニアック度が上がります。それでもキャッシュは世界中に200万箇所以上に設置されているのはネットのサービスの凄いところ。とはいえ、決して万人向けではない。

ある日、自宅近くのキャッシュを調べたところ、それまで行ったことのない「実篤公園」という場所に隠されていることがわかりました。文豪、武者小路実篤が住んでいた邸宅そばの公園でそばには「武者小路実篤記念館」もあります。家族でサイクリングしながら行ってみたところ、落ち着いた雰囲気の場所で意外と楽しめたのです。もちろんキャッシュも見つけましたが、キャッシュが隠されていなかったら、すぐそばにありながらも、もしかしたらずっと訪れることがなかったかもしれません。この体験があって、Geocaching のような日々の生活にちょっとした発見をもたらすウェブサービスっていいな、と思ったのです。

Geocaching はどちらかというと玄人向けのサービスなので、これをもうすこし万人向けにできないかと思い、キャッシュは実物ではなく、仮想空間上の宝ということにし、その場所に行けば簡単にわかるようなクイズに答えることで発見できる、という仕組みにすることで簡単に楽しめるようにしたのが「まちクエスト」です。

普段何気なく通り過ぎていた所が、歴史的にちょっと有名な場所だったり、あるいは何か珍しい建造物があったり、場所の由来がわかったりと、いままで見過ごしていた街中の身近なものを再発見できるサービスにしたいと思っています。

Geocaching では 200 万箇所以上のキャッシュが世界中に設置されています。「まちクエスト」で、Geocaching のキャッシュにあたる「クエスト」を設置するのは「誰でもできます」とは言えないのですが、Geocaching でキャッシュを設置するよりは敷居は低いと思っているので、世界中に 200 万箇所以上の「クエスト」を設置するのがとりあえずの目標です。

ひとりで作っているの?



いいえ。

一年前に「まちクエスト」の構想を、ガソリン価格の比較サイト「gogo.gs」をやっていた @ogaworks さんに話してみたところ、面白いそうですね、と言ってくれ、その後、下北沢の商店街に繰り出して Geocaching のキャッシュを一緒に探しに行ってみつけたところで、たぶんまだ見ぬサービスに僕が感じていたワクワク感を共有できたんだと思います。「一緒にやりましょう」ということになり、主に企画や運営側を担当してくださることになりました。

「gogo.gs」のサービス開始当初 自らガソリンスタンドをまわって価格情報を自分で入力していた という @ogaworks さん、「まちクエスト」でもリリースまでにある程度運営側でしこんでおかないとということで、凄い勢いで「クエスト」を作っています。30万人以上に利用されている gogo.gs を開発、運営してきた経験はとても頼りになります。

デザインは、これまで何度も手伝っていただいている前田製作所@monoooki さんにお願いしています。デザイン修正は pull request で飛んでくるので、僕はレビューして merge ボタンをポチポチするだけ。みるみる見た目しょぼかったサイトが洗練されていくのが気持ちいいです。

で、いつリリースするの?



「まちクエスト - スマホで謎解きにでかけよう!」というキャッチコピー通り、このサービスは外にでかけないと楽しめないウェブサービスです。いまは梅雨で毎日じめっとした天気ですが、梅雨があければ、出かけたくなる日も多くなるでしょう。

ということで、梅雨明けが「まちクエスト」のリリース予定日です。@ogaworks さんは沖縄在住で、すでに沖縄は梅雨明けしているそうなのですが、一応僕がいる関東を基準とするので、気象庁の梅雨明け情報によれば、例年だと7月21日ごろとのことです。

日々ちょこちょこ機能を追加したり、細かいところでデザインもまだ手がついていない箇所もありますが、サービス自体はすでに動かしています。まち歩きが好きだったり、昔オリエンテーリング好きだった、という方がいらっしゃったら、

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よりユーザー登録して使ってみてください。

こんな機能があったらいいのに、などの要望大歓迎です。

小中学生へのプログラミング教育を考える - CoderDojo Tokyo または下北沢 ができること

»「ちょっと待った!小中学校でのプログラミング教育」- Matz にっき

Ruby を作ったまつもとさんによる素晴らしい文章。プログラミングの教育に少しでも興味があればぜひとも読んで欲しいです。

小中学生にプログラミングを教える CoderDojo という活動をおこなっているのですが、来てくれるこどもたちがなかなか定着しなかったり、あるいはここ数ヶ月シリーズ化してやってみた Enchant.js の講座でも反応があまり良くなかったりと、モヤモヤとした感情を持っていたのが一気に晴れた気がします。

特に


プログラミングを教えるというのであれば、少なくとも教える人はプログラミングの楽しさを自覚している人でなければ成果をあげられないと思いますし、そのような人をそれぞれの学校に配備するのは大変な困難ではないかと思います。


の部分は非常にすっきりしました。

先日の CoderDojo 下北沢で、参加していたメンターで今後の方向性を話し合っているときに、メンターの一人 @geckoinc さんがそれとなく僕の息子に「CoderDojo 下北沢をどうしていったらいいと思う?」と聞きました。そのとき、息子は「楽しくプログラミングができればいい」と答えたのですが、そのときは聞き流しあまり気に留めませんでした。思えばそのとき、息子は答えを提示してくれていたのです。

少しやってみるとわかるのですが、こどもに教えるというのは、それはそれで別のスキルです。なかなか一筋縄ではいかない。それはもう教えるプロにまかせればいい。

CoderDojo に集まるメンターは教えるプロではないのですが、その代わり本職のプログラマーやデザイナーが多い。それも自分の仕事を好きなひとたちばかりです。それをもっと活かせばいい。自分の仕事のこと、いま面白いと思っていることを毎回でなくても、持ち回りでこどもたちの前で LT 形式で発表する。学校ではおそらくできないであろう「プログラミングの楽しさを伝える」ことこそ、CoderDojo だからできることなのではないかと思いました。

上記「Matz にっき」には


私の知っている優秀なプログラマのほとんどが自学自習でプログラミング能力を身につけている現実を考えると、あるいはプログラマとは、養成されるものではなく、発見されるものなのかもしれません。


とあります。

プログラミングの楽しさを伝えると同時に、あとの時間はドットインストールの動画をみたり、テキストを使って「寺子屋」と呼んでいる自習形式でいい。

CoderDojo 本家の柱で掲げている「Cool でなければならない」というのが僕自身いままでピンときていなかったのですが、「Cool」->「いけてる」->「楽しくなくてはならない」と解釈すれば納得が行く気がします。

1. プログラミングの楽しさを伝える
2. プログラミングの自学自習の場を提供する

を今後の、まずは CoderDojo 下北沢の2つの柱として掲げたいと考えています。

異論などありましたらコメントをお願いします。

新しい教育を考える「ADE Cafe」に参加して考えたこと

三鷹のオシャレカフェ「Cafe Hi famiglia」でおこなわれた「ADE Cafe」に参加してきました。

主催されている堀井清毅先生がいらっしゃる西町インターナショナルスクールで以前おこなわれたスクラッチ x iPad ワークショップをお手伝いしたのがご縁で今回招待されたのですが、場所がいつもプログラマーズカフェで利用していた「Cafe Hi famiglia」でびっくり。

それはまあ良いとして、ADE Cafe および ADE とは何かと言いますと、上記 ADE Cafe のサイトによれば、


ADE Cafeは、ADEと保護者を結ぶコミュニティーです。このコミュニティーの形成のため、誰もがリラックスして食事をしながら意見を共有できるアットホームな雰囲気を持つイベントを開催します。



Apple Distinguished Educators(ADE)は、Appleのテクノロジーを教室の内外で利用してすばらしい実績を上げている、教育界のリーダーたちによるグローバルコミュニティです。


とあります。

今回のテーマは「おうちでもできるAppleの革新的な教育」とのことで、Apple Store の協力で iPad も数台展示されており、発表もどのような iPad アプリをインターナショナルスクールの授業で使っているか、あるいは自宅で使っているかといった内容が続きます。

Apple がこうした活動を支援していることは良い事だと思いますし、僕自身は iPhone/iPad は各世代ほぼそろっている上に MacBook Air に Mac mini と家中 Apple 製品だらけで Apple 信者と言ってもおかしくないほど。紹介されていたアプリも興味深いものが色々ありました。

ですが、以前からの僕の考えは変わらず、「まだ iPad はこどもにオススメできるレベルには到達していない、Mac でも Windows でもよいので PC を使わせるべき」です。

なぜなら、iPad(iPhoneも含みます)を使ってできることというのは、まだまだインプット主体の活動だからです。YouTubeの動画を観る、音楽を聴く、検索して調べ物をする、ゲームで遊ぶ、これらはすべてインプットです。PC のキーボードに比べるとまだまだ使い勝手が良いとはいえないiPad のキーボードでは、どうしてもアウトプットの活動に制限がかかってしまいます。使い勝手が良いアプリがそろそろ揃ってきたのかもしれないのですが、とはいえ、絵を描いたり、動画を編集したり、作曲したりといった作業をするにはやはり PC のほうが向いています。

いやいや、ちゃんと使えるアプリを揃えれば、十分アウトプットの活動ができますよ、という反論もあることでしょう。しかしこれはどうでしょうか?「iPad では iPad のアプリを作ることができないが、PC なら PC で動くアプリを作ることができる」、言い換えると「自分が使うあるいは遊ぶものを自分で作ることができない」というのは致命的です。

僕はここがクリアされない限り、iPad や iPhone は、とっても便利なスーパーテレビ + α に過ぎず、もはやアウトプットすることをあきらめ、情報を取り込むのに専念することにした大人向けであって、こどもや若い人にはまだ適さないと思っています。

各発表の感想を書こうと思っていたのに、なんだかつい「iPad は教育にはまだ向かない」話にむきになってしまいました。念のため書いておくと iPhone/iPad は素晴らしい製品だと思っていますよ。iPhone なしの生活なんて考えられませんし、iPad は Kindle で本を読んだり、漫画を読んだり、Hulu で映画を観るのには最適なデバイスです。

Facetime スピーチ: 大阪女学院大学学長 加藤映子教授


こどもたちが自分たちで絵本を作る活動を紹介されていました。PC以前の時代では、絵本は専ら与えられて読むだけのもの。それが今なら、やり方を工夫してちょっと頑張ればプロダクションレベルのものを自分たちで作れてしまいます。絵本に限らず、写真を撮ったり、動画を作ったり、作曲したりといったことも同じだと思います。作る側にまわってはじめて製作者の努力だったり、工夫しているところなどにも気づくのだと思います。

オープニングスピーチ: 西町インターナショナルスクール 堀井清毅


こどもたちがブログを書くことをすすめていらっしゃって、全面的に同意しました。Facebook や Twitter では文章構成力は身につかないという点も納得。まるで自分が言われているようで、「僕もブログをもっと書かないと」と思いました。(だからこのエントリーも久しぶりに書きました)

アウトプットすることが大事ですね。絵本を作るという話もそうなのですが、これって別にこどもだけに限らない話で本当は大人もやるべきだよね、と聞きながら思っていました。

プレゼンター:横浜インターナショナルスクール Mike Mural先生(通訳あり)


横浜インターナショナルスクールでの授業風景や実際に使っているアプリの紹介。横浜インターナショナルスクールには、以前 Barcamp という IT 系のイベントが行われたときに行ったことがあるのですが、そのときと変わらないどころかますます、インターナショナルスクールと公立校の差をまざまざと見せつけられました。その差って授業料の差なのでしょうか?ITの力を利用すれば、コストを最小限にして、レベルの高い教育を誰にでも与えることができる、というのは空虚な理想論なのかなあと、モヤモヤしっぱなしでした。

プレゼンター:福島県立平養護学校 稲田健実先生


特別支援教育で使用されている支援機器のひとつ、VOCA(音声表出意思伝達補助装置)を例に、「道具はあるだけでは意味がなくて、それをどう使うかが大事」ということを考えさせられた発表でした。散々冒頭で iPad を dis ってしまいましたが、要は使いようなわけで、アウトプットが苦手なデバイスならば、アウトプットに適したデバイスなどと組み合わせればいいのです。

プレゼンター:主婦ブロガー 神谷加代さん


その iPad は使いよう、ということを色々なアプリと実際に家でどう使っているかとを合わせて発表してくださったのが次のプレゼンでした。辞書アプリで調べた単語を、Google の画像検索で調べて、画像や写真が少ない辞書を補完する形で使っている例は目からウロコでした。そしてないものは自分たちで作ってしまえ、ということで、両親のメールに送信できる「ただいま」というアプリと、音読の記録ができる「おんどく」というアプリを実際に作ってしまうところがすごい。

プレゼンター:教育×ICT「ママプリ」アドバイザー 関島章江さん


ICT 教育を一回限りとかで終わってしまうワークショップのような形でなく、継続してこどもたちに受けさせるためにはどうしたらいいでしょう?と問題提起を投げかける内容のプレゼンでした。

小中学生にプログラミングを教えるCoderDojo Tokyoという活動を行なっているのですが、一年間続けてきてまさに同じような悩みというかひっかかりを感じていたので、プレゼンのあとに少しお話させていただきました。

「民間の学童で教えてみてはどうか?」というアドバイスをいただき、なるほどと感じたので、その線でトライしてみようと思っています。

おわりに


プレゼンと歓談の時間が交互に配置されていて、とてもオーガナイズドされていたイベントでした。第2回目があったらぜひまた参加したいと思います。

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プロフィール

株式会社まちクエスト代表、つくる社LLC代表。

Scratchで楽しく学ぶ アート&サイエンスRaspberry Piではじめる どきどきプログラミングを書きました。

オンラインコンテンツ: 大人のためのScratch

Amazonから図書館検索 Libron、iPhoneアプリ ひらがなゲーム かなぶん を作っています。

Email: webmaster at champierre dot com

Twitter @jishiha

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