僕は発展途上技術者

Harry Potter and the Goblet of Fire


amazon でこの本を購入


ハリーポッター4巻目。6月の時点で250ページまでしか読んでいなかったのを最近1週間で一気に読み上げた。


http://d.hatena.ne.jp/jishiha/20030622#p1


でも書いているが、中盤あたりから面白くなってくると一気に読めるのだけれど、それまでに時間がかかり過ぎてしまった。結局、読み始めてから丸1年。5巻は今度こそ短期間に読んでしまいたい。


読み終わるのに1年もかかったくせにこんなこと言っても説得力はないかもしれないが、シリーズ中で一番面白かった。映画でも本でも、こういう伏線が巧妙に張ってある物語が好きだ。その巻だけにとどまらず、3巻のこの部分が4巻のここにつながって。。。というように、シリーズを通して張ってあるのには感心してしまう。


内容については、他の色々なサイトで紹介されているから、いっさい触れないことにして、ここでは原書で読む面白さについて述べてみよう。


1時間に20ページかそこらしか読めない僕を尻目に、妻が日本語版「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」を1週間かそこらで読み終わってしまっても、僕は原書にこだわる。


日本語訳は映画で言えば、「吹き替え版」だ。テレビで放送される映画の吹き替え版を見て、俳優の声と顔があまりにもマッチしていなくて滑稽に思えるときがあるだろう。特に僕の場合は、アメリカで生活しているため、もはやハリウッド映画に出てくるアメリカ人の俳優がなめらかな日本語でしゃべるなんていう光景は受け入れられない。せいぜいしゃべることができたとしても英語訛りの日本語でなければならない。それと一緒で、本を読んでいるときに頭の中でハリーポッターがしゃべる台詞はカチコチした Queens English でなければならない。日本語訳だと、ハリーポッターはイギリス人なのに日本語をしゃべる、現実味がないアニメのキャラクターのようになってしまう。


日本語に訳してしまうと固有名詞の持つ雰囲気が損なわれてしまうのが嫌だ、というのも僕が原書にこだわる理由だ。日本語訳をちょっとのぞいてみただけでも、おかしな訳がたくさん登場する。皆が恐れるあまり名前を呼ぶことができない Voldemort は You-Know-Who または He-Who-Must-Not-Be-Named と呼ばれているが、それが「例のあの人」と訳されてしまう。House Elf は「屋敷しもべ妖精」、座敷わらしを連想してしまった。苦労して日本語に訳してはあるのだろうが、やはり限界がある。


映画 Last Samurai を見たが、日本語の台詞につく英語字幕を読むと、「うーん、そこはちょっと違う意味なんだけどなあ」と思う部分がある。それと同じことで、映画の日本語字幕、本の日本語訳は本来の意味を100%伝えることはどだい無理なこと。これは、本来の面白さを100%伝えることができていないということだ。



プロフィール

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