「フェルマーの最終定理」はノンストップ ローラーコースター ドキュメンタリー
新潮社 (2006/05)
売り上げランキング: 2627
これは「数学」の本じゃない!
明快。
350年の問題、
タイトルはつりです。
高尚な題名が一気にチープに聞こえるかもしれないが、本の題名そのままでは絶対に素通りされてしまう。ここはあからさまなつりタイトルをつけてでも、この本を紹介したいと思った。(一気に読み終えてしまったのは本当で、それほど大袈裟ではないと思っている)
読む前、Amazon のレビューを少し覗いて、この本は只者ではないとは思っていたが、評判にたがわぬ素晴らしさ。
数学なんて大学受験以来、久しくまともに向き合ってはいないけれど、改めて「美しい学問」、「美しい世界」なんだと思った。
円周率 π は、3.1415.... と小数点以下はでたらめに続く数だと思っていたのだが、実は
π = 4 (1/1 - 1/3 + 1/5 - 1/7 + 1/9 - 1/11 + 1/13 - 1/15 + ....)
という美しい性質を持っていただなんて初めて知り、衝撃を覚えた。
本書はそうした数学の美しさとともに、一見無縁と思える人間くさいドラマを伝えている。
オリンピックやワールドカップなどで活躍する一流スポーツ選手を見て、我々は感動するけれども、それはスポーツが素人にとってわかりやすいからで、どんな分野でも、そこで超一流の人たちが作り出す努力、挫折、栄光の物語は同様の感動を与えることができるのだ。
問題は、数学という分野であれば、その物語をわかりすく伝える人がほとんどいないということ。それを成し遂げた本書の著者、サイモン・シンにはとても敬意を表したいし、訳者の青木薫氏はものすごく良い仕事をしていると思う。
一気にこの著者、訳者のファンになってしまった。ありがたいことにこのコンビによる以下の別の物語もあるようなので、こちらも読んでみたいと思う。
新潮社 (2001/07/31)
売り上げランキング: 5308
現代の暗号が何故存在しているのか?
歴史を縦軸に、技術を横軸に
さすがサイモン・シン!
新潮社 (2006/06/22)
売り上げランキング: 22707
ビッグバン宇宙論を読んで
つい前作と比較してしまうが、分かり易さは流石
宇宙論の歴史です。
新潮社 (2006/06/22)
売り上げランキング: 46351
夜空を眺めたくなります。
ビックバンの歴史書
ちょっと拍子抜け・・・
2007/06/21 01:48:41